めろめろめるてぃー

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宮崎ゆうくんの夢をみた話

宮崎ゆうくんの連絡先を消した。

1月1日のこと。まだあの時点では12月31日だったかな。そんなことはどうでもいい。1月2日、夢に出てきた 苦しいほど目まぐるしく、運命的だった

 


私のことをすきだと言ってくれる男と出掛けに行って、その帰りだった。ベンチに座って談笑していて、なんとなく薄れたかなゆうくんのことも、なんて思ってた その人のことをすきになりそうだったの そしてね、ふと

向かいにゆうくんを見つけた

は?ってなった そりゃそうよ この時間、こんな場所で、なぜ君が と なにも考えられなくなった そこで一瞬目が離せなくて、男の声すら聞こえなくなった 本当にそんなことあるんだって思うくらい放心状態でさ 男と帰るつもりだったけどもうちょっと話したいねってなっておみせに行ってなんやかんや話すんだけどやっぱりゆうくんが気になって気になってしょうがなかった 話しかけたいし話しかけてどうするんだって感じだし第一男になんて言えばって感じでね

で、もっかいおみせ出てそしたら男が「もう1回ベンチで話そう」って言って、私をベンチに座らせて

まだゆうくんはいた ゆうくんは女といた 私はなんだか変に安堵みたいなきもちを持って、神妙な面持ちでゆうくんをチラチラ見てた そしたらゆうくんと目が合って、「えっ?」って笑顔で反応された 手も振ってくれた 振り返した

その冷静さ、苛立つほどに普通の対応だった

私は、なんかもうよくわかんないけど悔しいのと悲しいのと嬉しいので笑いしか出てこなくて でも笑顔で返したのがなんか負けたみたいで腹立たしくて、絶対にあいつと話をしたい と思った、そのときに男が「行ってきなよ」と優しい声で言ってくれた 「わかってたの?」と聞くと、「なんとなくね」と返してくれた

それだけでなんだか胸がいっぱいで、ああ私は未だにゆうくんのことすきだったのかって気づいて

ゆうくんのほうにまわって、「ゆう!」って声掛けたの、まさか声まで掛けられると思ってなかったであろうゆうくんはぽかーんってしつつも「久しぶり」って返すのね

そしたら女が「はあ?誰よこの女!」って言い出して、私が即座に「私はゆうの元カノです。わかってます、ごめんなさい急に しかも元カノなんてキモいですよね お願いなのでゆうを貸してください」って言ったら即座に「嫌よ」と言われた。「えぇ?!!??!貸してくれるとしたら何分貸してくれます?」「いや、だから貸さないから、、」「お願いします。彼女さん。申し訳ないんですけど、ゆうと話がしたいんです。」「...あんたはどーなのよ」「別におれは話してもいいけど、、」「......」無言で両手を開いて10分のジェスチャーをする彼女。「ありがとうございます!!!必ず10分で戻ってきます!本当にすみません!それもデート中に!ちょっとゆう借ります!行くよ!ゆう!」「えっ、えっ?」「じゃあ私こっちで待ってるから」とかちょっとゆうくんが戸惑うくらい早い展開だった。

 


「「......」」連れ出したのはいいけどお互い別に話すこともなく、話したいことがあるはずの私が実際なにを話したらいいのかわからなかった。

「...久しぶりだね、なんかこうやって話すの変な感じする ごめんね急に」「いや、いいよ」「...彼女、もうつくっちゃって。私は彼氏なんてあれからできてないのに」「...そっか。」「......なにから言えばいいんだろ。私はなにを話したかったんだろう でも10分だから手短に話すね。」「うん」「私、ゆうと別れてからすっごく淋しかった いっぱい泣いた 思い出だってあったから」とか言ったらちょっと泣きそうになってきて、「やばい 泣く 絶対あんたの前では泣かないって思ってたのにおかしいな」とか言って、そこまで涙も出なかったけどちょっとだけ泣けてしまってなんとなく恥ずかしかった

ゆうくんは黙りこくっていた。ほとんどの時間はどちらも話さなかった。打ち解けることなんてぜんぜんなかった。けどちょっとだけ話した。

「私ね、ゆうの連絡先消したの 昨日消したんだよ」「昨日消したんだ、随分かかったね」「そりゃそうに決まってる そしたらこうやって会えたからなんか本当不思議」「それはそうだね」「あのさ、私の連絡先消したよね?」「消したよ」「もし、もしね もし私がダメになったり、ゆうが今の彼女さんとちょっと仲悪くなるような未来があったとしたらね、そのときのために私の連絡先は持っておいてほしいんだ 私はいらないけど、ゆうのに登録してほしいの」「わかった」意外とあっさりだな、まあ私がいなくなったら消すのかな なんて考えながら1個ずつ数字を教えて、きちんとフルネームで私の名前が登録された。

そこの駅から白山、白山からそこの駅をなんでかいったりきたりしていて 気づいたら20分経過していたけれどゆうくんのスマホに連絡は入っていなかった。

まずいなと思ったら焦ってきていろんな言葉が出てきた、「あのね、私あれからメイドもすきじゃなくなった それからアウトドアがすきになった」「...それで俺がおまえのことすきになるかって言ったら、そうじゃないよ」「わかってるよ。でも言いたかった」そしてエレベーターに乗り込んだとき、「私が!私が付き合ってる時に何してほしかったかっていうと、いっぱいぎゅーしてちゅーしてほしかったんだよ ただそれだけだったんだよ私は」でも、それでしかなかった と言おうとしたそのときに、ゆうくんが私の手を取って手の甲に何度も何度もキスをしてくれた

「ねえ、ねえ ゆう ちがうの そんなの今はだめだし、そういうことじゃないし、」口には一切してくれないし。上目遣いで私を見て、最後にキスをして「じゃあね」とあんまり笑顔でもない平然とした感じで私に別れを告げた ゆうくんは突風みたいな人間だったのだとやっとここで気づき、そして、夢から醒めた。

 


が、これには続きがある。

 


夢から醒めたと思っていたのが本当は夢から醒めた夢で、その後私が去るゆうくんを見つめながら「もし、もし私がもう一度この展開をやり直せるなら。私は、ありがとうって言いたかったんだよね」というところで、場面が変わってもう一度あのエレベーターの風景になる。それから私はそれほど動揺もせず、ゆうくんの目をまっすぐ見て、「ねえ、ありがとうね 本当にたのしかったよあの2週間 本当に、ありがとう」とだけ言って、ああ、よかったなあなんて余韻だけが残って目覚めた いい目覚めで恐ろしいほどだった。おわり。